胡蝶蘭の原種は魅力がいっぱい(パート2)

胡蝶蘭のハナマツ、担当のイトウです。すっかり秋ですね、薄手のコートやマウンテンパーカー姿の方も見るようになりました。

寒い季節になってきますが、胡蝶蘭の先祖は寒い地域や乾期のある場所でも生息している種類があるそうです。今回は前回に引き続き、胡蝶蘭の原種の魅力にもっと迫りたいと思います。

原種の姿形は多岐にわたる

胡蝶蘭の原種の種類は地域によって違っていて、サイズも大きいものから小さいものまで様々。葉の長さ一つとってみても1メートルもするものや10センチに満たない小型の種類まであります。花のカラーも白をはじめ、黄色やピンク緑など多様にあり、中には独特な色をもっている種も。

花の大きさは小さめですが形や柄がバラエティーに富んでいて、星型やまだら模様、ストライプ柄など見ていて飽きません。花の咲かせ方も種類によって違いがあり、順番に花を咲かせる種類もあれば、数十輪同時に咲かせる花もあります。

胡蝶蘭の原種は50種類ほど言われていますが、多くは絶滅危惧種とされていて国際取引も厳しく規制されてます。

様々な姿形をしている理由

種類によってどうしてここまで姿形や特徴、花の咲かせ方まで違うのでしょうか。

それはそれぞれの環境に順応していった結果だそうです。乾燥地帯で生き抜くには葉を大きく根を太くすることで水分を確保し、寒冷期のある地域では葉を落とし休眠する種類もあります。様々な地域に適応するために進化していったのですね。

この原種を含むラン科の植物は、他の生き物たちと共生もしています。発芽のときはラン菌と呼ばれるカビの一種が必要ですし、開花したときは他の花と同様に受粉を鳥や昆虫に手伝ってもらいます。子孫を残すのに共生は欠かせないのです。

共生するための進化


原種の進化は環境に適応する他に、花粉を運んでもらうための工夫も入っていて花の中央部分(リップ)の大きさは種類で異なりますが実は特定の動物に大きさを合わせて留まりやすくしているのだそうです。また花粉の数も花粉塊を数万から数十万単位で形成していて大きさも違います。

そして花を咲かせるタイミングも受粉を手伝う動物の行動パターンに合わせています。順番に花を咲かせるのも数十輪一気に開花させるのも受粉する確率を上げるためというのだから、野生種の進化とはすごいものです。

胡蝶蘭の原種は様々な地域で適応するためだけでなく、子孫を残していく工夫も考えてたくましい進化を遂げてきました。原種の魅力はそのたくましさの中にある美しさなのかもしれません。


いかがでしたでしょうか。贈り物はぜひ胡蝶蘭のハナマツへ。
ご質問等もお気軽にお問い合わせください。

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